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京都:祇園祭の雰囲気を味わったよ [京都]

京都の三大祭のひとつ、祇園祭。
平安時代に流行した疫病退散を祈った御霊会。ちなみに御霊会(ごりょうえ)とは、疫病を流行させ、災害を起こす怨霊を鎮めるための祭りのことです。

じゃあ、誰が怨霊になっているのか?
それが八坂神社の主祭神スサノオです。牛頭(ごず)天王=スサノオと古くから同一視されているけど、八坂神社の公式サイトを確認すると、素戔嗚尊(スサノオのミコト)と記載されているね。

これは、明治元年(1868)の神仏分離令によって、それまで祇園神(牛頭天王)を祀っていた祇園社が社名を八坂神社に変えて、主祭神もスサノオに変更されたから。

まるまる1ヶ月にも渡っておこなわれる御霊会。それほど当時の人々に恐れられてきた疫神がスサノオなのだ。平安時代に猛威を振るった疫病。治療法も治療薬もない。
一般の人たちは死ねば街中のあちこちに放置され、公家達は屋敷の奥に引き籠もり、ひたすら悪疫が通り過ぎるのを祈るのみ。八坂神社(当時は祇園社)が創建され祈祷されたんだろうと思われます。

もちろん疫病が流行ったのは京都だけじゃないから、八坂神社は全国に勧請されて祇園祭りも全国各地で盛大におこなわれるようになっていくのだ。平安時代の初頭から中頃までは疫病が流行っていたみたいです。

今回の京都旅の最初の頃の記事に書いたけど、スサノオは渡来人の象徴。(あ、もちろんアマテラスも渡来人)
平安京の初期の頃(飛鳥京も含む)は、西域などから多くの渡来人が居住し活躍したんだけど、先進的な知識や技術(製鉄に関するものもねw)と共に疫病ももたらしたのよ。

その疫病が、古事記に登場する荒ぶるスサノオさんと結びついたんだねえ。



そんな祇園祭がおこなわれるのは7月。
この時期の京都には縁がないと思っていたから、今回京都で親戚の結婚式がおこなわれることになって超〜嬉しかったのです♪

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夕飯を済ませたあと、相方くんと花嫁 Y ちゃんと三人で街中に繰り出しました。

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この日は祇園祭宵山の後祭です。
山鉾が街中を巡行するわけではないけれど、駒形提灯が灯されていて雰囲気がある。停まっているから暗くてもスマホでそれなりに撮れるか?(笑)

山鉾の上には木が!
これは杉? 松? あとで調べてみたら太子山の山鉾だけが杉を立てて、それ以外は松なんだとか。
この山鉾は鈴鹿山。スサノオさんなのに松だなんて、ちょっと納得いかないなあって思ったんだけど、山鉾っていうのはそれぞれの場所のご神体が祀られていると書いてあって納得です。

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あ、八坂神社の神紋発見!
キュウリを輪切りにした模様に似てるから、この季節氏子さんはキュウリを食べない!
(でもウリ科は種類がたくさんあるので、「普通のきゅうりはあかんけど青うりや白うりはええですやろ」って食べてるって、ちぃさんが教えてくれたw)

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お囃子が聞こえてくるほうに向かうと、人も多くなってきました。
マスクでしっかり鼻を覆うぞ^^

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憧れだった祇園祭のなかに、今居るんだな〜って
しみじみ感動ww

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この鷹山。今回 196 年ぶりに参列復活した山鉾です。

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SSブログの かずのこさんも記事に書いていたけど、応仁の乱以前から巡行していた山鉾なんだって。でも 文政9(1826)年の巡行で大雨にあって懸装品を汚損したために参列をやめたんだそうな。

それから現在まで約190年間、御神体をお飾りする居祭を三条通室町西入の町家等で続けてきたんだって。そして今年巡行に復活。
狙って見ていたわけじゃなく偶然だったんだけど、貴重な山鉾を見てしまったわ!

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山鉾の見所。それは豪華でエキゾチックな懸装品。
ペルシャ絨毯チックのものです。

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この絨毯群は17世紀〜18世紀に織られた絨毯が多いみたいです。ペルシャ絨毯だと思われていたけど、インド地域で織られた絨毯もあったり様々みたい。
貴重なものだよねえ。

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今回観ていて、あれ? 印刷? って思うようなものもあったんだけど、山鉾巡行のときは本物が飾られるのだろうか? それはちょっと分からなかったです。

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絨毯。
正倉院には「花氈(かせん) 」が伝わっているよね。羊毛フェルトの敷物です。
その後、安土桃山時代には豊臣秀吉がペルシャ絨毯を陣羽織にしたり。17世紀頃には山鉾の懸装品として使われて^^

雅な文化の最先端!?
京都っぽいなーって思いながら楽しみました。

お囃子の様子は動画に撮りました。時間があったら見てね。
約31秒。音量注意ですw



次回、京都記事は最終回ですっ