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『体験型古代エジプト展 ツタンカーメンの青春』を観てきた [埼玉]

ちょっと肌寒かった日、おかーちゃんが窓を全開にして空気の入れ換えをしてたら寒かったみたい。あおはソファー裏のカゴの中に IN してました^^; ごめんごめん。

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さて、所沢記事の続きです。
角川武蔵野ミュージアムで開催中の『体験型古代エジプト展 ツタンカーメンの青春』です。
ナショジオで広告を見て、行きたかったのだ。



ハワード・カーターが 1922 年にツタンカーメンの王墓を発見してから 100 年経ち、今も最新の技術で発掘調査が続いているエジプト。一昔前は日本のエジプト研究者と言えば吉村作治先生だったけど、今は河江肖剰(かわえゆきのり)先生。

吉村先生の授業は受けたかったな〜。私は早稲田大学の生徒じゃなかったけど、学外対象者の講座もあって受講してみたかった。希望者が多くてとても無理だったよ(笑)
私、大学では史学科の西洋史を専攻してて卒論は古代エジプトの宗教関係だったからさw

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話が逸れた。この展覧会は河江先生が監修。
今回は本物の発掘品 & 美術品はナシ!!
世界に 3 セットしかない「超複製品(スーパーレプリカ)」の展示になるんだけど、レプリカだからこその大胆な展示で、写真撮影も OK だし、間近で観ることが出来ましたわ ^ω^

ツタンカーメンが 9 〜 10 歳くらいで即位したときは、エジプトは大混乱 & ファラオ(王)に対する民衆の不信感も相当なものだったのよねー。
その原因を作ったのは、ツタンカーメンのお父さん。名前はアクエンアテン(= アメンホテプ4世)。



エジプトはもともと多神教の国。日本と同じように自然や動物にも神格を見いだして信仰してた。



いろんな神が居るけど、国家神はアメン神。この神はエジプト中王国時代に太陽神ラーと一体化して、新王国時代に国家神になったのだ。そしてアメン神の神託をうけるアメン神官団の勢力がめっちゃ強くなっていって、王権を脅かすまでになっていったのね。

そんな神官団を嫌って、ツタンカーメンの父アクエンアテンは宗教改革を起こしたのだ。
多神教を廃して、唯一神アテンのみを祭ることを強要したの。この石版に描かれている、丸い太陽円盤と光線みたいなのがアテン神だよ。



アクエンアテンはアテン神殿以外はどんどん破壊していっちゃったんだよね。
今までいろんな神様を信じていたエジプト国民は混乱して、アテン神だけを信仰しろっていうファラオに不信感も持っていったの。

そんなアクエンアテンが死去。死因についてはまだ分かってないけど、2010年にアクエンアテンのミイラが特定されたので、今後解明されるかもしれないね^^



父の死去で即位したツタンカーメン。
彼はまず国民の混乱・信頼を取り戻すために多神教を復活させたのだ。まあ、即位したときは子供なのでね。彼を傀儡にして政権を牛耳っていたブレーン(アイやホルエムヘブ)は居たのでしょう。破壊されていた神殿も復興させていったのよ。



ツタンカーメンがファラオになってから政権は安定していったので、かなり頑張ったんじゃないかな。
三歳年上の妻は、異母姉のアンケセナーメン。今までのエジプトだと、王は絶対的存在なので大きく描かれて、妃は小さく描かれていたんだけど、ツタンカーメンとアンケセナーメンは同じ大きさに描かれてる。夫婦仲も良く、人間味のある王だって思われていたんじゃないかしら。

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そんなツタンカーメンの悲劇。20 歳前の突然の死。
これまた死因がコレ!という特定はされてないので、今後の研究待ちだね。ただ、不思議なことにファラオで唯一、ツタンカーメンのミイラには心臓がないの。

古代エジプト人にとって、心臓はもっとも重要な臓器なの。記憶も心臓が持っていると思われていたのだ。
なので心臓もミイラにして体に戻されるんだよね。心臓のミイラが作れなかったときは、心臓スカラベという護符を心臓の代わりにミイラに入れるんだけど、それがない。ツタンカーメンの復活を望まなかった者が居たのかどうか?

なにせ突然の死なので、とてもとてもファラオの墓とは思えないくらい小さな墓におさめられたツタンカーメン。おそらく既に作られていた貴族の墓を利用したのではないかとのこと。だからこそ盗掘されずに済んだのかもしれない。



ミイラは四重の厨子、そこからさらに三重の人形棺の中に納められてます。マトリョーシカを想像してね^^



第3人形棺、この顔が黄金のマスクとともに、ツタンカーメンの生前の顔を模してると言われてるんだよ。



この人形棺の中に、黄金のマスクをかぶったツタンカーメンが横たわっていたのさ。
黄金のマスクの裏には、ヒエログリフで復活の呪文が書かれているよ。



『冥界の支配者オシリス神がツタンカーメンを完璧な道へと導きますように』

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体にはたくさんの装飾品が飾られていました。



展覧会自体は、音声ガイドも聴かなかったので説明書きが殆どない会場で、純粋に展示品を楽しむにとどまった感じかな。スーパーレプリカは楽しかったけど、やっぱりエジプトで本物を見たいな〜って気持ちになったよ。でも、あおうみが生きているうちは海外旅行は無理だろうし、今は国際情勢も……って感じだからねぇ^^;

最後に私の大好きなアヌビス神を載せておこう!

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ミイラづくりの神で、ミイラを作る人はアヌビスの仮面をかぶるんだよね。
オシリスが冥界の王になる前は、アヌビスが冥界を支配してたのだ。長くてまっすぐなシッポが素敵ぃ〜!

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時間を見るとまだ11時前。
ビールフェスにはまだ早いので、角川武蔵野ミュージアムの本棚劇場でも行ってみよう〜!

つづく。